

Joplin MKII概要
384KHz/32Bit ADC(アナロクからデジタルへのコンバーター)
フォノ⼊⼒つき
Joplin MKIIはハイパフォーマンスのADCで、384kHzまでのサンプリング・レート、32ビットの解像度(USB出⼒)まで対応しています。より⾼いサンプリング・レートを実現することができるように開発されたhiFace Twoのテクノロジーに基づくハイスピードのアシンクロナスUSB⼊⼒を備えています。
精巧に作られたRCAフォノ⼊⼒兼アナログ⼊⼒と、幅広い対応が可能な出⼒端⼦(RCA端⼦によるS/PDIF出⼒、XLR端⼦によるAES/EBU出⼒、Toslink端⼦による光出⼒)によって、お好みにあったDACを組み合わせスタンドアローンな状態で⼀般的なフォノイコライザーのように使うことができます(24Bit/192KHzまで-S/PDIF、AES/EBU、Toslimkの上限)。また、RCA端⼦による補助S/PDIFデジタル⼊⼒によって、デジタル⾳源⽤にJoplinで使⽤されるデジタル接続を再使⽤することが可能なのに加えて、デジタル⾳源の出⼒をS/PDIF⼊⼒を備えていないコンピュータにUSBで送ることも可能です(32Bit/384KHz)。
- Joplin MKIIはデジタル出⼒にハイスピード・アシンクロナスUSB接続、RCA端⼦によるシングルエンド・ステレオ⼊⼒、S/PDIF、AES/EBU、Toslinkなど多彩な機能を持つほか、ブリッジ接続⽤の補助S/PDIF⼊⼒をも備えています。
- 0dB〜65dBまでの範囲で選択可能な⼊⼒ゲインを備えており、MCカートリッジを昇圧トランスなしで接続することが可能です。また、32Bitデジタル領域で⽣成されるイコライゼーション・カーブを幅広く選択することが可能です。
- ハイパス〔アンティランブル〕・フィルター、ローパス〔アンティヒス〕・フィルター、MPXフィルター)など多様なフィルターを選択可能です。
- MM及びMCカートリッジの⼊⼒インピーダンスのマッチング。
- リモコン。
- スタイリッシュなアルミニウムの筐体。

特徴
- Joplin MKIIはハイパフォーマンスのA/D(アナログからデジタルへの)コンバーターで、384kHzまでのサンプリング・レート、32ビットの解像度(USB出⼒)まで対応しています。
- より⾼いサンプリング・レートを実現することができるように開発されたhiFace Twoのテクノロジーに基づくハイスピードのアシンクロナスUSB⼊⼒を備えています。
- 幅広い対応が可能な出⼒端⼦(RCA端⼦によるS/PDIF出⼒、XLR端⼦によるAES/EBU出⼒、Toslink端⼦による光出⼒)によって、多様な接続が可能になっています。
- また、RCA端⼦による補助S/PDIFデジタル⼊⼒によって、デジタル⾳源⽤にJoplinで使⽤されるデジタル接続を再使⽤することが可能なのに加えて、デジタル⾳源からの出⼒をS/PDIF⼊⼒を備えていないコンピュータに送ることも可能です。
- 低価格であるにもかかわらず、Joplinはデーター処理の最先端テクノロジーを採⽤しています。
- ADC ICとUSBポートをシームレスに接続するためにFPGA(Field-Progrmmable Gate Array)を使⽤しています(ADC ICとUSBポートは、どちらもジッターを低減するために、そしてまたVUメーターは⾔うまでもなく、重要なクロック&データ・ルーティングを数多くこなすために、マスター・モードで動作させます)。
- アナログ・ステージは、⼊⼿できる最良のPGA(Programmable Gain Amplifier)に基づいており、65dB(0dBFS で1.43mVrmsということです)もの⾼いゲインを得ることが可能になっています。
- 幅広い対応が可能なイコラーゼーション・カーブを選択することができるので、1925年から現在に⾄るまで使⽤されてきたあらゆるフォノ・フォーマットに対応することができます。 また、オープンリール・テープ・レコーダーの再⽣ヘッドから直接出⼒された信号に対応するイコライゼーション・カーブも備えています。
- イコライザーのデジタル・ゲインによって、100uVという低出⼒のカートリッジも使うことができます。
- 幅広い対応が可能な⼊⼒インピーダンスによって、MMカートリッジもMCカートリッジも使うことができるのに加えて、⾼出⼒MCカートジッリ専⽤のインピーダンスも選択することができます。Joplinは⼩さくてスタイリッシュなので、どのようなリビング・スペースに置いても邪魔になりません。
詳細
JOPLIN MKIIは、アナログ⾳源から最⾼のオーディオ・パフォーマンスを得るために考案されたユニークな特徴を数多く備えたADC(アナログからデジタルへのコンバーター)です。
PCやMacに⾳楽を伝送するのは、今ではきわめて簡易になりましたが、その際、最⾼のサウンド・パフォーマンスを得るのは、ずっとむずかしくなっています。コンピューターのデジタル・オーディオ・インターフェースそのものが本来持っている限界があるためです。
JOPLIN MKIIは、最新世代のHIFACE TWOテクノロジーを使うことによって、コンピューター・オーディオ・カードのあらゆる限界を克服しています。この技術は、洗練されたたエレクトロニック・デザインとともに、専⽤ドライバーとアシンクロナス・データ・トランスファーを使っています。
JOPLIM MKIIは様々な出⼒端⼦を幅広く搭載しており、実質的にあらゆるデジタル装置に適合します。
JOPLIN MKIIは、イコライゼーションとフィルターリングのオプションを完備していますので、あらゆる種類のアナログ信号に対応することができます。
JOPLIN MKIIは皆様のご期待に応えることができると感じています。アナログ⾳源がこれまでにない⾳でミュージック・ファイルやデジタル・ストリーミングに変わるのを聴くことができるでしょう。まったく新しい体験の始まりです︕

1)Standby/Exitボタン
このボタンには2つの機能があります。Standby時にはユニットは静⽌状態にあり、ディスプレイがOFFになっています。ボタンを押すと、Standby状態が解除されます。ユニットが稼働状態で、メニューにアクセスしていない時にこのボタンを押すと、Standbyに戻ります。メニューにアクセス中にこのボタンを押すと、選択した機能が有効にならずにメニューから抜け出します。
2)エンコーダー・ノブとスイッチ
ノブを押してメニューにアクセスします。さらに押すとメニューの様々な項⽬にアクセスできます。⽬的のメニュー項⽬が現れたら、ノブを回して必要な設定を選びます。ノブをもう⼀度押して必要な設定を確定したら、メニューを抜け出します。
3)ディスプレイ
6桁の多機能LEDマトリックス・ディスプレイです。通常動作時にはサンプリング周波数を表⽰します。メニューにアクセスすると、メニュー項⽬と現在の設定を表⽰します。アナログ⼊⼒がクリッピングすると、「CLIP」と表⽰します。スタンバイ時は、ディスプレイ表⽰領域の中央にLEDが1つ点灯します。LEDの明るさはメニューで設定できます。
4)VUメーター
両チャンネルのピーク値を表⽰します。左チャンネルが上に表⽰され、右チャンネルはそのすぐ下に表⽰されます。VUメーターの明るさはメニューで設定できます。

4)右チャンネル・アナログ⼊⼒
アナログ機器の右チャンネルに接続します。RCA端⼦のメスです。
5)左チャンネル・アナログ⼊⼒
アナログ機器の左チャンネルに接続します。RCA端⼦のメスです。
6)AES/EBUデジタル出⼒
コンシューマー・フォーマットのAES/EBUデータ・ストリームを⽣成します。XLR端⼦のオスです。
7)S/PDIFデジタル出⼒
S/PDIFデータ・ストリームを⽣成します。RCA端⼦のメスです。
8)S/PDIFデジタル⼊⼒
S/PDIFデータ・ストリームを受け取ります。RCA端⼦のメスです。
9)TsolinkTM光デジタル出⼒
ToslinkTMケーブル⽤の光出⼒端⼦です。TsolinkTMコネクターを使⽤してください。
10)USB 2.0出⼒
PC(Windows、Linux、Macintosh)にUSB 2.0対応のケーブルで接続します。USB 2.0 メス端⼦です。
11)電源⼊⼒
付属の電源アダプターまたは15V/500mAの電源を接続します。5.5.mm/2.1mmジャックです(メス、先端がプラスです)。
12)アース端⼦
必要に応じて、接続されている機器のシャーシから出ているワイヤーをこの端⼦に接続します。ハムやノイズを軽減します。
JOPLIN MKIIのコンフィギュレーション
JOPLIN MKIIは、ご使⽤の⾳源や⾳楽再⽣プログラムに柔軟に対応できる豊富な機能を備えたユニットです。フロント・パネルとリモコンのどちらからでも、すべての機能とパラメーターをコンフィギュレーションするためのメニューにアクセスすることができます。
メニューは、階層構造のないシンプルな構造で、すべてのパラメーターに連続してアクセスすることができ、以下のパラメーターを設定することができます。
- ⼊⼒ゲイン
- ⼊⼒インピーダンス
- ⼊⼒機器の選択
- サンプリング周波数
- 解像度
- イコライゼーション・カーブ
- ディスプレイの明るさ
- ハイパス(アンティランブル〔ゴロゴロ⾳を防ぐ〕)フィルター
- ローパス(アンティヒス〔ヒスノイズを防ぐ〕)フィルター
- MPXフィルター
すべてのパラメーターは⾮揮発性メモリーに保存されるので、電源をONにする度に設定が⾃動的に適⽤されます。
多彩なイコライジング
Joplin MKIIの⼤きな特徴としてイコライザーカーブの調整機能があります。
そもそも、なぜレコードにはイコライゼーションが必要なのでしょうか?
レコード制作のカッティング過程では、2つの問題に直⾯することになります。⾳の強弱の幅(これに応じて、溝の幅と深さが決まり、さらにはレコードの直径と厚さが決まります)と、サーフェスノイズです。周波数の低い⾳は、⼤きく深い溝にカットしなければならないので、レコード盤にカットされる⾳楽がどの程度周波数の低い⾳を含んでいるかによって、ダイナミックレンジの限界が決まることになります。⼀⽅、⾼い周波数の⾳は、⼀般に振幅が狭いので、サーフェスノイズに覆われてしまうことになります。
これらの問題を解決するために、信号にイコライゼーションを施してから、カッティング⽤の旋盤に送るということが⾏われます。低い周波数を弱めてダイナミックレンジを⼩さくし、⾼い周波数を増幅してサーフェスノイズよりも⼤きくするのです。
もちろん、カートリッジがレコード盤の情報を読み取って出てきた信号には、逆のイコライゼーションがかけられます。低い周波数が増幅され、⾼い周波数が弱められるのです(サーフェスノイズも⼀緒に弱められるので、聞こえにくくなります)。
現在は、すべてのレコードはRIAAカーブに準拠してカットされています。1954年に標準として提案された⽅式です。下図を⾒ると、低い周波数が増幅され、⾼い周波数が弱められているのが、はっきりとわかります。

このカーブは、3つのパラメーターを持っています。
- ターンオーバー周波数: これより下の帯域では、低い周波数が録⾳時に弱められ、再⽣時に増幅される(RIAAでは500Hz)。
- ロールオフ: ⾼い周波数は録⾳時に10kHzで増幅され、再⽣時に弱められるが、その際の数値(RIAAでは16dB)。
- シェルビング周波数: 録⾳時に低い周波数が弱められ、再⽣時に⾼い周波数が増幅される際、⼀定の周波数より下の帯域ではその数値が固定されるが、その⼀定の周波数を⽰す数値(RIAAでは50Hz)。
RIAAの標準カーブが導⼊される前は、各レコード会社が独⾃の「秘密の」カーブを使っていました(Decca/London、HMV、Capitol、ColumbiaなどのFFRR)が、⾳楽愛好家の側から⾒れば、これは⼤問題でした。異なるイコライゼーション・カーブのすべてに対応できるイコライゼーション回路を備えたアンプなどないからです。そのため、すべてのアンプはトーンコントロールを装備することになりました。スピーカーのレスポンスを補正するためでもなければ、部屋の⾳響を補正するためでもなく、アンプに搭載されているただ1つのイコライゼーション・カーブを、様々なLPレコードのそれぞれ異なるカーブに適応させるための補正をするための機能だったのです。イコラーゼーションされたのは、LPレコードだけではありません。SPレコード⽤にも、様々なイコライゼーション・カーブが存在したのです。
良質なフォノアンプや、JOPLIN MKIIのように直接フォノピックアップを接続できるADCでは、1954年以前にプレスされたLPレコードのそれぞれのカーブに応じた、正しいカーブを選ぶことができます(RIAAが導⼊されたのは公式には1954年ということになっていますが、多くのレコード会社が実際にRIAAカーブを採⽤したのは、もっとずっと後のことだということが知られています。東ヨーロッパのレーベルの中には、1975年頃になってやっとRIAAを採⽤したものもあるようです!)。
たいていのレコードコレクターは、どのレコードを聞く時もRIAAカーブを使いますが、その結果、マスターテープに録⾳されたものではないサウンドが出てくることがよくあります。図23を⾒れば、それがわかります。もっとも有名なカーブのいくつかが重ねて表⽰されています。
その違いは、「微妙」という程度ではないのです!
ターンオーバー周波数が異なると、低い周波数の増幅度が違ってきますし、ロールオフが異なると、 ⾼い周波数の弱まりかたが違ってくるのです。
さらに、HMVとCapitolのカーブにはシェルビング周波数が適⽤されていない点にも注⽬してください。実のところ、シェルビングは、フォノアンプがターンテーブルのランブル⾳(ゴロゴロいう⾳)を拾って飽和状態になるのを避けるために、⽐較的近年になって使われるようになったものなのです。もっと古いカーブは、低い周波数が⽐較的⾼い帯域(50〜80Hz)に限られている再⽣システムや、低い周波数が貧弱な録⾳(ターンテーブルのランブル⾳が問題にならない装置)を前提に考案されていたのです。

レコードを再⽣する際に間違ったイコライゼーション・カーブを使⽤したらどうなるかを⽰したのが、下の図です。DECCAのFFRRレコードを、現代のアンプのRIAA準拠のフォノ⼊⼒に接続して⾳楽を再⽣した際の相対的周波数レベルが⽰されています。

異なったターンオーバー周波数(RIAAは50Hzなのに対して、FFRRは100Hz)によって、低い周波数が過度に⾼くなっており、その⼀⽅で⾼い周波数は、異なったロールオフ(RIAAは13.7dBなのに対して、FFRRは10.5dB)によって、必要以上に弱くなっているのがわかるでしょう。
この装置のサウンドは、レコーディング・エンジニアが意図したものよりずっと重く、ずっと暗くなっているでしょう。低域が強まり、⾼域が弱まっているからです。優れた録⾳がひどい録⾳に変わってしまうのです︕
これでフォノ・イコライゼーション・カーブを多数取りそろえる必要性が明らかになりました。
JOPLIN MKIIで利⽤可能なフォノ・イコライゼーション・カーブの⼀覧と、それらの使⽤法について
JOPLIN MKIIは、LPレコード⽤に16のカーブ、SPレコード⽤に7つのカーブを備えています。インターネットで検索すれば、古いレコードレーベルは上記以外にも数多く存在し、また、同じレコードレーベルでも、年によって異なったカーブを⽤いていたことがわかります。他のレーベルと同じカーブを使っているレーベルもあります(たとえば、MercuryはCapitolと同じカーブを使っています)。JOPLIN MKIIが備えているカーブ・セットは、1925年から1954年にレコードを製造していたほとんどすべてのレーベルをカバーしています。
1)RIAA(⼆種)
現代の標準カーブで、1954年からほとんどすべてのレコードレーベルで使われています。このカーブが使われているかどうかは、レコードのラベル上かジャケット上に表⽰されていることもありますし、表⽰されていないこともあります。
実質的には、RCAの「New Orthophonic」と同じカーブなので、「New Orthophonic」を使⽤しているRCAのレコードにも使うことができます。
⻑い年⽉の間に、RIAAはカーブにいくらかの修正を施しました。いちばん重要な関連性があるのは、IECの指⽰によって、16Hzのハイパスを追加し、これによって反ったレコードや雑⾳の多いターンテーブルのランブル⾳に対処しようとした点です。すべてのカッティング⼯場がこの修正を採⽤したわけではなく、しかも表⽰は常に「RIAA」だけなので、実際にこの修正が適⽤されたレコードなのかどうかを判断するのはきわめて困難です。
JOPLIN MKIIはこれ専⽤のRIAA/IECカーブは備えていませんが、RIAAを選択してハイパスを16Hzに設定することで、それを実現することができます。
2)AES
AES(Audio Engineering Society)がフォノ・イコライゼーション・カーブを提案したのは1951年でした。知られている限り、このカーブを採⽤していると明⾔しているレーベルはありませんが、⽿の肥えたレコードコレクターはそれが感知できるかもしれません。JOPLIN MKIIは、カーブを完備することを⽬指して、このカーブも備えています。
3)Angel(ANG)
Angelは、偉⼤な録⾳を⽣み出したEMIに合併されたレコードレーベルです。
4)Audiophile(AUDP)
Audiophileは、SPレコードとLPレコードの両⽅で偉⼤な録⾳を⽣み出したことで、レコードコレクターに知られています。
以前Acoustic SoundsがAudiophileの録⾳を重量LPレコードで再発売する企画を⽴てました。このレーベルは、主としてジャズとブルースを録⾳しています。
5)Capitol(CAP)
Capitolは、⾮常に優れたモノラル録⾳を数多く⽣み出しています。
6)Columbia(COL)
ColumbiaはLPレコードを発明した会社で、45回転盤を標準とする⽅向を⽀援していたRCAとのマーケット戦争に勝ち、成功を収めました。
7)HMV
HMV(His Masterʼs Voice; 蓄⾳機に聴き⼊るニッパーという名前の⽝の絵に因んで名付けられました)は最古のレコードレーベルの1つで、以前はThe Gramophone Companyと称していました。後に、EMIがCapitolを買収した時に、HMVもその傘下に⼊り、RCAが株を所有していた時期もあります。1948年〜1954年にかけて、ジャズ、ポップス、クラシックの録⾳を数多く⾏い、独⾃のイコライゼーション・カーブでLPをプレスしました。
8)Decca/London FFRR
イギリスのDeccaは、SPレコード⽤のイコライゼーション・カーブに基づいてLPレコード⽤のFFRRカーブ(SP⽤もLP⽤も同じ名称です)を開発しました。ステレオ時代(1954年以降)の偉⼤な録⾳の⼤半は、モノラルでも制作され、FFRRカーブを使ってモノラルLPのカッティングが⾏われていました。
9)MGM
有名なエンターテインメント会社であるMGMは、モノラル時代に、独⾃のカーブを⽤いてLPレコードを制作していました。
10)NAB
NAB(National Association of Broadcast)は、多様な活動を宣伝するために、商⽤ラジオ放送会社によって設⽴されました。その活動の中には、放送技術に関するものがありました。NABは、当時、特に放送⽤の録⾳(有名なアーティストたちのライブ録⾳や珍しい録⾳)で使うフォノカーブを提案しました。これらのレコードを所有しているレコードコレクターは、再⽣時にこのNABのカーブを⽤いるのがよいでしょう。
11)Oiseau-Lyre(OYLR)
Deccaに買収される前には、Oiseau-Lyreはクラシック⾳楽の偉⼤な録⾳を数多く制作していました。
12)Pacific Jazz(PACJ)
第⼆次世界⼤戦後は、ジャズはアメリカで⼤きなビジネスになりました。専⾨レーベルの中には、独⾃のイコライゼーション・カーブを開発して、LPをプレスすることを選んだものがあります。
Pacific Jazzもその1つです。
13)Philips(PHIL)
Philipsは、⾔うまでもなく⾳楽関係のもっとも偉⼤なブランドの1つで、独⾃のイコライゼーション・カーブを開発しています。
14)RCA(RCA1、RCA2、RCA O)(三種)
RCAは数多くのイコライゼーション・カーブを開発しています。45回転盤⽤、そしてColumbiaとのフォーマット戦争に負けた後には、LP⽤のカーブを開発しているので、どのカーブがどのレコードに使われているかを特定するのは困難です。JOPLIN MKIIは、レコードのカッティング年代に基づいて、3つの選択肢を⽤意しています。RCA1が最古で、RCA O(Orthophonic)が最新です。このRCA Oをもとに「New Orthophonic」が開発され、これがRIAAへとつながっていくのです。
15)Brunswick(BRUN)(SP⽤)
Brunswickは⾮常に古いレコード会社で、主としてSP盤を制作していました。JOPLIN MKIIが提供するカーブは、SPレコード⽤に使われていたものです。
16)Columbia 1925、Columbia 1938、Columbia England(CO25、CO38、COLE)(SP⽤三種)
Columbiaは、LPレコードを導⼊する前には、⾮常に積極的にSPレコードのカッティングを⾏っていました。年代によって異なるカーブを⽤いていました。1925年〜1938年のカーブと、1938年以降のカーブです。それだけでなく、イギリス⽀社のColumbia Englandは、イギリスで独⾃のSPレコード⽤カーブを開発しています。
17)Decca FFRR 78rpm(DEC)(SP⽤)
これはDeccaがSPレコード⽤に⽤いたイコライゼーション・カーブで、これをもとに、後にLP⽤のFFRRが開発されました。
18)MGM 78rpm(MGM7)(SP⽤)
LPレコードのカッティングを⾏う前に、MGMはSPレコードを制作していましたが、それらはMGM独⾃のSPレコード⽤カーブでカッティングされていました。
19)Victor 1938-47、Victor 1947-52(VIC3、VIC4)(SP⽤)
Victorは古い会社で、後に、1925年からSPレコードを制作していたRCAに買収されました。1925年〜1938年に採⽤されていたカーブは、Columbiaの1925年のタイプ(9.2.16.をご参照ください)と同じで、それより後のカーブはそれぞれ選択できるようになっています。
オープンリールテープのイコライゼーション
テープレコーダーに使⽤されている録⾳/再⽣ヘッドは、まったくリニアではない、テープの磁束に強く依存した周波数レスポンスを持っています。さらに、周波数とともにテープヒスが増加します。そのため、テープもまたイコライゼーションがかけられているのです。標準的なイコライゼーションが2つ存在します。主としてアメリカと⽇本で使⽤されているNABと、主としてヨーロッパで使⽤されているCCIR(後にIECになりました)です。さらに事情を複雑にしているのが、どちらの⽅式も、テープスピードによってそれぞれ異なるカーブを持っているという事実です。磁束は、スピードによって変化するからです。
レコードとテープの主な違いは、フォノアンプやイコライザーを内蔵しているターンテーブルは少数派なのに、ほとんどすべてのオープンリール・テープレコーダーがこれを装備しているという点です。ということは、テープのイコライゼーションは無⽤だということになります。
ところが、必ずしもそうとは⾔えないのです。オープンリール・テープレコーダーを愛好する⼈は、1960年代〜1980年代初頭にかけて製造されたマシンの⼤半は、⼀般にトランスポートとヘッドはすばらしいものの、電⼦系統が、貧弱とは⾔わないまでも、⼗分な性能をほとんど持っていないということを知っています。そのため、レコーダーの再⽣回路を⾶ばして、再⽣ヘッドから直に信号を取り出し、それを外部のアンプやイコライザーに送るという改造を⾏っている⼈がいるのです。
JOPLIN MKIIでも、これと同じことができます。テープレコーダーの再⽣ヘッドを(インピーダンス・アダプター経由で)アナログ⼊⼒端⼦に接続するのです。必要に応じてゲインを調節し、再⽣するテープに合わせて適切なイコライゼーション・カーブを選択します。信号を受け取り、デジタル領域でイコライゼーションをかけ、録⾳⽤のコンピューターやDAC、あるいはリアルタイムで聴くためのデジタルアンプに送ります。JOPLIN MKIIの帯域は96kHz、192kHz、384kHzという豊富な幅に設定され、⾼い解像度を持っているので、テープレコーダーのパフォーマンスに対応するには⼗分以上です。
JOPLIN MKIIは、テープ⽤に4つのカーブを備えています。NAB⽤に2つ、CCIR/IEC⽤に2つです。
20)9.5cm(3¾ips)⽤及び19cm/s(7½ips)⽤CCIR/IEC、38cm/s(15ips)⽤CCIR/IEC(IEC1、IEC3)
CCIR(Comité Consultatif International pour la Radio)は、NABと同様のヨーロッパの委員会です。彼らは、オープンリール・テープレコーダー⽤のイコライゼーションを提案し、ヨーロッパの⼤半のメーカーがこれを採⽤しています。CCIRのイコライゼーションはNABのものよりも良くできていると、数多くの⼈が⾔っていますが、どのカーブを選ぶかは、録⾳時に選択することになります。テープレコーダーによっては、両⽅のイコライゼーション・カーブを備えているものがあるからです。再⽣の際には、録⾳時のカーブを選ぶことになります。ついでながら、eBayや他のオークションサイトで売られている商⽤の録⾳済みテープは、NABを使って制作されています。
21)9.5cm/s(3¾ips)⽤NAB、19cm/s(7½ips)⽤NAB(NAB9、NAB1)
NABはテープ⽤に2つのイコライゼーション・カーブを提案しました。1つが3¾ips⽤(カーブB)で、もう1つが7½ips⽤(カーブA)です。これに加えて、15ipsの修正版も提案していますが、これはなるべく使わないように提案しています(7½ipsは、放送で使われるテープレコーダーで好まれたスピードです)。JOPLIN MKIIは、カーブAとカーブBの両⽅を備えています。
フラット・イコライゼーション
22)FLAT
イコライジングする必要のないアナログ⼊⼒を接続する際には設定をフラットにします。使い⽅はアイディア次第です。例えばフォノ⼊⼒をフラットで⼊⼒し、ファイルとしてPCに取り込み、お気に⼊りのアナログフォノイコライザーを使って再⽣するといった使い⽅も考えられます。
イコライゼーションの習得
イコライゼーション・カーブが使⽤されていない場合には、クリッピング(つまり、⼊⼒信号が-1dBFSになる)直前に各VUメーターのバーの右端のLEDが点灯します。⼊⼒信号がさらに増⼤すると、ADCは飽和状態になり、「CLIP」の警告がディスプレイに表⽰されます。「CLIP」の警告が表⽰されることがないように、設定操作をする必要があります。
仕様
サンプリング周波数 | 44.1, 48, 88.2, 96, 176.4, 192, 352.8*, 384kHz* (* USB only) |
ビットレート | 16 to 32 bits** (32 bits are provided on USB output only) |
USB | 2.0 high speed (USB 2.0 Audio Class compliant) |
クロック精度 | +/-10ppm 0 to 60°C, 2ppm typical @ 25°C |
アナログ⼊⼒感度 | 2.55Vrms (0dBFS, gain = 0dB) 1.14mVrms (0dBFS, gain = 65dB) |
アナログ⼊⼒インピーダンス | 47kR, 47kR||100pF, 47 kR||220pF, 16kR, 1kR, 500R, 200R, 50R, 20R |
アナログ⼊⼒ゲイン | 0, 10-65dB (1dB steps) |
イコライゼーション数値ゲイン | 22dB (RIAA) |
S/PDIF⼊⼒感度 | 0.5Vpp +/-0.1V |
S/PDIF⼊⼒インピーダンス | 75 Ohms |
S/PDIF出⼒電圧 | 0.5Vpp +/-0.1V |
S/PDIF出⼒インピーダンス | 75 Ohms |
AES/EBU出⼒インピーダンス | 2Vpp +/- 0.5V |
AES/EBU出⼒インピーダンス | 110 Ohms |
全⾼調波歪率 | 0.0004% (1kHz @ 0dBFS, fs=192kHz, 0-20kHz) |
S/N | 122dB (A-weighted, fs=384kHz) |
接続PCの最⼩構成スペック | 1.3GHz CPU clock, 1GB RAM, 2.0 USB port |
回路電圧 | 15VDC |
消費電⼒ | 290mA |
サイズ | 200x50x200mm (w x h x d, キャビネット) 200x55x210mm (w x h x d, コネクターと脚を含む) |
重量 | 1.7kg (本体) 2.5kg (製品パッケージ込) |
バーコード | 8388765508224 |
標準的な小売価格 | 220,000円(税別)※⽣産完了 |
| ※仕様は予告なく変更となる場合があります |













