Lotooから手のひらサイズ、ハイパフォーマンスUSB-DAC/DDC登場

 昨今、プロ現場においては、手軽にスマホやノートPCから高音質なライン・デジタル出力を得られるUSB-DAC/DDCが必要とされています。自宅で作ったラフなどをスタジオのオーディオインターフェースや、ライブ現場のデジタルミキサーに入力するのです。それらの需要に応えた製品PAW D1（USB-DDC, 国内未発）を2020年に発表しました。PAW D1にDAC機能、各種DSP機能を搭載し、よりコンシューマー用途としても使いやすくしたのがPAW D2です。主な特徴は以下の通りです。

• USB（USB-C入力）バスパワー駆動USB-DAC/DDC
• 多彩な出力
   アナログライン出力：RCA
   デジタル出力：S/PDIF（光角、同軸）、AES/EBU
• 対応フォーマット：PCM192kHz/24bit, DSD64（DoP）※

※デジタル出力との互換性のために制限があります。今後アナログライン出力のみ対応フォーマットをPCM384kHz/32bit, DSD128へ拡張するファームウェアを公開予定です。

• AKM4490 DAC搭載により優れた音質を実現
• 独立した高精度クロックICAK8142による低ジッタを実現
• 高精度のフェーズロックループ (PLL) によりジッタの最小化
• 完全に絶縁された設計により干渉を排除
• 全金属ボディでシールド効果と耐久性を向上

• OLEDディスプレイと多機能コントロールホイールで明瞭かつ直感的な操作が可能
• 音質を調整するプリセットEQ/ATE搭載

 PAW D2はUSB-C入力のバスパワーで動作するUSB-DAC/DDCです。現在もっとも一般的と言えるUSB-Cに対応することで、スマートフォン、タブレット、ノートPCとあらゆる機器と簡単に接続できます。また、PAW D2はUSB Audio Class 2.0に対応しており、ほとんどのOSの標準ドライバーで動作いたします。

• Windows 10 Creators Update(1703)以降
• Mac OS 10.6.8以降
• iOS
• Android
• LTOS（Lotoo製DAP）

※その他USB Audio Class 2.0対応OSであれば動作いたします

アナログ出力には、Lotooがこれまでの製品で多数の採用歴があるAKM製DACチップ（AKM4490）を使用しました。LotooはDACチップの性能を真に引き出すことに注力しており、PAW D2においてもその信念は守られています。

 デジタル出力は、一般的なS/PDIF（光角、同軸）に加え、プロ用途のAES/EBUを搭載しました。AES/EBUはバランス伝送によるデジタル出力であり、よりピュアなデジタル伝送を実現します。また、S/PDIF同軸、AES/EBUデジタル出力は絶縁トランスによってアイソレーションとインピーダンス補償がなされており、正確なデジタル信号の伝送を維持しながら機器の安定性と安全性を確保します。

 これらのアナログ・デジタル出力は独立した高精度クロックIC AK8412と高精度のフェーズロックループ (PLL)の組み合わせにより、低ジッタ化を実現しております。USBクロックやSRCの影響を受けることなく、どのような環境においても安定した出力を得ることができます。

 筐体は金属製であり高いシールド効果と耐久性を兼ね備えております。元々デジタルミキサーの上に置いて使用することも想定しているため、外来ノイズの影響を受けず、またPAW D2自体からもノイズを出さないことが求められたのです。一般的な使用においても、これらの徹底したノイズ対策は音質に恩恵があります。

 音質調整機能として、プリセットEQ/ATE（アルゴリズム音声フィルター）を搭載しました。以下のプリセットを適用可能です。

EQ：Classic, Pop, Rock, Headphone, ACG-1
ATE：Movie, Game, Radio, Vinyl LP, Cassette, Dental (歯擦音の低減), Near-field, Far-field

 これらのDSPは、Lotoo独自OS＝LTOSとADI Blackfin 706シリーズICによって制御されます。また、ファームウェアアップデートに対応しており、今後機能拡張などを計画しております。 再生状況や、EQ/ATEの設定状況は、本体に搭載されたOLEDで確認することができ、また、設定も多機能コントロールホイールで簡単に行うことができます。

 プロ思想に基づいた設計ながら、使いやすい製品に落とし込んだPAW D2はUSB-DAC/DDCの新たな選択肢を提案します。

製品の仕様